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【美術解説】オーギュスタン・ルサージュ「霊の声に導かれし炭鉱夫」

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オーギュスタン・ルサージュ / Augustin Lesage

霊の声に導かれし炭鉱夫


オーギュスタン・ルサージュ『無題』,1947年
オーギュスタン・ルサージュ『無題』,1947年

炭鉱夫から霊媒画家へと転身したオーギュスタン・ルサージュ。神秘的な声の導きで画家の道を歩み、特異な霊感をもって800点の作品を残しました。この記事では、彼の驚くべき人生と、彼の作品が持つ深い魅力を探ります。

概要


生年月日 1876年8月9日
死没月日 1954年2月21日
国籍 フランス
ムーブメント アウトサイダー・アート

オーギュスタン・ルサージュは、フランス出身の特異な経歴を持つ画家です。彼の生涯は、炭鉱夫から霊媒画家へと変わる非常にユニークな転身で知られています。炭鉱で働いていた彼は、1911年に炭鉱で「いつかお前は画家になる」という神秘的な声を聞き、その啓示に導かれるように画家の道を歩み始めました。

 

その声は、何を描けばいいのか、どんな画材を買えばいいのか、どこで手に入るのかを教えてくれました。その声は、3歳で亡くなった妹マリーの霊だと彼は信じていました。

 

1912年に初めての自動記述によるドローイングを制作します。1913年に初めてキャンバスを購入しますが、ルサージュは間違えて10倍も大きなものを買ってしまいました。しかし、霊の声は、臆することなく絵を描き始めるよう指示しました。100平方フィートのキャンバスを自宅の壁に取り付け、ルサージュは右上隅から描き始めました。1年以上も晩と日曜日に仕事を続け、彼の後の作品に見られる対称的で建築的な手法でこの絵を完成させました。

 

1913年の最初の作品以降、ルサージュはしばしばエジプトの象形文字や神殿、あるいは神官などを彼の作品に取り入れています。ルサージュは、エジプトや東洋の建築様式を彷彿とさせる細かな模様や一枚岩の構造を下書きし、非常に対称的なスタイルを発展させました。

 

新しい作品に取りかかるとき、事前に何を描くかまったく考えていないと話しており、霊に従って描いていたといいます。その後、彼は自分を導くものとして、1918にはレオナルド・ダ・ヴィンチの霊を、1925年以降は彼がマリウス・ドゥ・ティアーナと呼ぶ霊を確認しています。ルサージュは最初、自分の絵にサインをしてませんでしたが、やがて『レオナルド・ダ・ヴィンチ』とサインするようになりました。自分のサインを入れるようになったのは、その後です。

 

1912年以降、ルサージュは定期的に作品を発表するようになります。第一次世界大戦への従軍で芸術活動は中断しましたが、1916年には炭鉱に戻り、活動を再開しました。

 

1923年までに、彼は影響力を持つ霊能者のサークルの中で注目を集め、炭鉱労働から退き、すべての時間を霊能活動と作品制作に打ち込っみました。彼は作品が売れ始めるに従い、その値段を作品制作にかけた時間に炭鉱で稼いでいたであろう給料をもとに計算しています。パリで作品を展示した後、1927年にルサージュはアンスティテュ・メタプシシック(心霊現象研究所)に招かれて彼の能力を示し、そこで彼の霊媒・画家としての資格は認知された。ルサージュは死ぬまでに、およそ800点のキャンバス作品を完成させました。

 

また、霊感治療を行っていたルサージュは、1914年に地元の医師組合の訴えられたものの、彼の治療した30人の患者の証言により無罪となりました。


■参考文献

https://en.wikipedia.org/wiki/Augustin_Lesage、2024年2月1日アクセス

・図録『パラレル・ビジョン』展

 

■協力

・ChatGPT

・Canva



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