KAWS
ストリート・ファッションとアートの融合
概要
ブライアン・ドネリー(1974年11月4日生まれ)、通称KAWSは、ニューヨークを基盤として活動する画家、グラフィック・デザイナー、彫刻家、トイ制作、ファッションデザイナー、グラフィティ・アーティスト。
現在はニュヨークのブルックリンに居住し、作品を制作している。またパリ、ロンドン、ベルリン、東京でも活動している。KAWAの作品はアトランタのハイ美術館、フォートワース現代美術館、パリのローザンブラム・コレクションで閲覧することができる。
KAWSはニュージャージ州のジャージーシティで、本名ブライアン・ドネリーとして生まれた。1996年にニューヨークのマンハッタンにあるニューヨーク美術学校(School of Visual Arts)イラストレーション科の学士を得て卒業。
その後、フリーランスのアニメーターとしてディズニーで働く。『101匹わんちゃん』や『ダリア』『ダグ』などのTVアニメシリーズを制作していたという。
グラフィティ・アーティストとしてのキャリアは、子ども時代にジャージーシティで育ったときから始まっていた。1990年代初頭ににニューヨークに引っ越したあと、本格的に活動を始める。壁や貨物列車に「KAWS」と書き残し、グラフィティ・アーティストとして活躍するようになる。後に自身のトレードマークとなる、二本の骨が交差した、目が×印の柔らかい印象のスカルマークを生み出す。
また、バスの待合所、電話ブース広告などにある画像を書きかえはじめた。これら書き換えられた広告は最初そのまま放置され、数ヶ月間そのままの状態になっていたという。しかしKAWSの知名度が上がるにつれて、広告は書き換え後、すぐに探され盗まれるようになった。
フリーランスのアニメーターとして仕事をするなかで、ポップカルチャーや漫画本に登場する、アイコン的キャラクターを用いていくこととなり、村上隆と同系列のポップ・アーティストとして理解されるようになる。
1999年にKAWSはデザイン業を開始。日本のアパレルブランド『バウンティー・ハンター』と共同で限定版ビニールトイの制作を始め、世界的にヒット。ほかにも、『ア・ベイシング・エイプ』『サンタスティック!』『メディコム・トイ』など、多くの日本のアパレルブランドとコラボレーション活動をしている。
また、メディコム・トイとの共同プロジェクトブランドである『オリジナルフェイク』を立ち上げ、東京の青山を拠点にし、おもちゃやファッションの生産を始める。同ブランドは創立7周年となる2013年5月をもってクローズした。
2013年の『MTVビデオミュージック賞』で、KAWS会社は、月面旅行者を模したデザインを発表、また『The New Yorker』『Clark Magazine』『I-D』などさまざまな雑誌カバーのデザインを行なった。ほかには、トワ・テイ、ザ・クリプス、カニエ・ウェストなどミュージシャンのカバーアートも行なった。
2014年にKAWSは長年の親友であるファレル・ウィリアムスと、コム・デ・ギャルソンの香水『Girl』のボトルデザインのコラボレーションを行う。2016年にはユニクロとコラボーレションを開始。