ヤロミル・イレシュ / Jaromil Jireš
チェコスロヴァキア・ニューウェーブの旗手
概要
ヤロミル・イレッシュ(1935年12月10日-2001年10月24日)はチェコスロヴァキア・ニューウェーブ運動(チェコ・ヌーヴェルヴァーグ)の映画監督。ダークユーモアが特徴のチェコスロヴァキア・ニューウェーブの先駆者とみなされており、素人の俳優をよく利用し、前衛的な映画作品を多数制作。
1960年代にイレッシュはよく国家検閲と対立して、規制を受ける。代表的な作品は小説家ミラン・クンデラ原作の『The Joke』をベースにした同タイトル作品。1969年に公開された映画で、1968年の「プラハの春」の自由運動のときに制作されたもので、チェコ共産党国家やソ連共産党の政治を風刺し、批判するシーンが多く含まれていることで規制を受けた。
また、性に目覚めた17歳の思春期少女の妄想世界を映像化した1970年作『ヴァレリエの不思議な一週間』の監督としても有名で、特に日本ではこちらのほうで名が知られており、ゴシック・ロリータ映画の代表作として人気が高い。本作はソフトコア・ポルノにあたり、当時のチェコスロヴァキアではタブーであった。
1963年作品の『The Cry』は1964年のカンヌ映画祭にエントリー。1979年に制作した『若い男とモビー・ディック』は、第11回モスクワ国際映画祭にエントリー。
2001年10月24日、チェコの首都プラハで死去。65歳没。