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【作品解説】アンリ・マティス「かたつむり」

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かたつむり / The Snail

マティス晩年のカットアウトの傑作


アンリ・マティス「かたつむり」(1912年)
アンリ・マティス「かたつむり」(1912年)

概要


作者 アンリ・マティス
制作年 1952-53年
メディウム ガッシュ絵具で着色した紙
サイズ 287 × 288 cm
コレクション テート・モダン

「かたつむり」は、1952年から1953年にかけてアンリ・マティスによって制作されたカットアウト作品。ガッシュ絵具で着色した紙を切って白い紙の上に貼り付けている。287 × 288 cm。テート・モダンが所蔵している。

 

「かたつむり」というタイトルが示すように、着色されたさまざまな色付きの図形が螺旋状に配置されている。マティスは最初にかたつむりを描いていたが、その後、色付きの紙を使って抽象的に表現することにした。

別名「色彩構成」と呼ばれる補色を意識した作品


紙の配置は補色関係に注意を払っており、たとえば緑の隣に赤が置かれ、青の隣に黃が置かれている。マティスはこの作品を別名「色彩構成」と呼んでいた。

絵がかけなくなってカットアウトへ移行した


1940年代初頭から中頃にかけて、マティスの容態は悪くなって筆を持って絵の制作はできなくなっていた。そうした環境でベッド上で手軽にできる制作として始めたのがカットアウト作品である。「かたつむり」は晩年のマティス作品でも最も重要なものである。



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