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【作品解説】エドヴァンス・ムンク「橋の上の少女たち」

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橋の上の少女たち / Girls on the Bridge

「叫び」と並んで人気の高いシリーズ


エドヴァンス・ムンク「橋の上の少女たち」(1899年)
エドヴァンス・ムンク「橋の上の少女たち」(1899年)

概要


作者 エドヴァンス・ムンク
制作年 1899年
メディウム 油彩、キャンバス
サイズ  
コレクション  

「橋の上の少女たち」は、1901年にエドヴァンス・ムンクによって制作された油彩作品。「橋の上の少女たち」のシリーズは、19世紀の終わりから晩年にいたるまで、数多くの異なる絵画や版画バージョンが制作されており、ムンクが生涯関心を持っていた主題の1つである。「叫び」と並んでムンク作品の中でも非常に人気が高いシリーズとみなされている。

 

詩的なタイトルではあるものの、オースゴールストランの実際の風景をそのままタイトルに付けたものである。この場所は、夏のバカンスにムンクが利用していたオースゴールストランのフィヨルドの風景とそこにあった橋である。おそらく「叫び」の逆方向の風景で、ムンクは港の方向に背を向けて描いている。

 

時期はノルウェーの短い夏で、ノルウェーの人々が最もバカンスを楽しむ頃である。白、赤、緑とそれぞれ違うカラーの服を着た3人の少女が橋の上に並んで立ち、水面を見つめている。やや上向きの傾斜がある岸辺から一続きになったように、その境界線が曖昧な橋がピンクで描かれている。

 

中央に描かれている白い家屋は、周囲を夏の大きく茂った三本のリンデンの木々で覆われており、さらに、そのリンデンの木々と家屋は白い人工の木製のフェンスで囲まれている。家、フェンス、植木など人工的な要素と対立するように、白いフェンスの前には自然にできたであろう緑が点在した砂地とフィヨルドの湾曲が描かれている。

 

空は緑と青の中間色であるターコイズブルーで描かれており、弱々しい光の満月がかかっている。水面にはリンデンの木が青黒く不穏な雰囲気で反射しているが、満月は反射するほど強い色味を放っていない。そんな水面を3人の少女たちが寄り添ってのぞき見している。


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