最も高額で取引された絵画ランキング10。
2016年現在の最も高額なのは、2015年11月にデヴィッド・ゲフィンからケネス・C・グリフィンに個人間取引されたウィレム・デ・クーニングの『インターチェンジ』の3億ドル。またケネス・C・グリフィンは『ナンバー17A』も2億ドルでデヴィッド・ゲフィンから購入している。
また2015年2月にルドルフ・シュテへリンからカタール王室(匿名とされている)に個人間取引されたポール・ゴーギャンの「いつ結婚するの?」の3億ドルとみなされている。またカタール王室は2011年4月にギリシャの海運王、故ジョージ・エンブリコスからポール・セザンヌの『カード遊びをする人々』を2億7200万ドルで購入している。
いずれも高額取引は個人間取引であり、オークション経由で最高額取引されたものは現在のところパブロ・ピカソの『アルジェの女』の1億7900万ドルとなっている。
1位:インターチェンジ
作者:ウィレム・デ・クーニング
価格:3億ドル
《インターチェンジ》は1955年にウィレム・デ・クーニングによって制作された油彩作品。2015年にデヴィッド・ゲフィン財団が、アメリカのヘッジファンドマネージャーであるケネス・グリフィンへ個人間取引で3億ドルで売却したことで、2015年当時、最も高額な油彩作品として記録を更新した。現在は作品はシカゴ美術館に貸出し展示が行われている。(続きを読む)
2位:いつ結婚するの
作者:ポール・ゴーギャン
価格:3億ドル
《いつ結婚するの》は1892年のポール・ゴーギャンによって制作された油彩作品。約半世紀の間スイスのバーゼル市立美術館へ実業家でコレクターだったルドルフ・シュテヘリンが貸し出していたが、2015年2月にカタール王室のシェイカ・アル・マヤッサに約3億ドルで売却。世界で最も高額に取引された美術の1つである。(続きを読む)
3位:カード遊びをする人々
作者:ポール・セザンヌ
価格:2億7200万ドル
《カード遊びをする人々》は1894年から1895年にかけてポール・セザンヌによって制作された油彩作品。「最後の時代」と呼ばれる1890年代初頭のスザンヌ晩年のシリーズ内の作品。2011年にはカタール王室が《カード遊びをする人々》の1点(最後の作品)を2億5000万ドルから3億ドルで購入した。(続きを読む)
4位:ナンバー17A
作者:ジャクソン・ポロック
価格:2億ドル
《Number 17A》は1948年にジャクソン・ポロックによって制作された作品。絵具缶から絵具を直接滴らせるドリッピ・ペインティングと呼ばれる方法で描かれており、本作はポロックのドリッピングシリーズのなかでも初期の作品にあたる。(続きを読む)
5位:ナンバー6(すみれ、緑、赤)
作者:マーク・ロスコ
価格:1億8600万ドル
《No.6(すみれ、緑、赤)》は1951年にマーク・ロスコによって制作された油彩作品。抽象表現主義作品のカラーフィールド・ペインティングとみなされている。《No.6》はこの時期のロスコのほかの作品と同じように、全体的に不均衡でかすみがかった薄暗い色味で描かれている。(続きを読む)
6位:マーティン・スールマンズとオーペン・コピットのペンダント肖像画
作者:レンブラント・ファン・レイン
価格:1億8000万ドル
7位:アルジェの女
作者:パブロ・ピカソ
価格:1億7900万ドル
《アルジェの女》は1954年から55年の冬にかけてパブロ・ピカソによって制作された油彩作品。1954年から1963年の間にピカソは古典巨匠のオマージュとなる連作をいくつか制作している。2015年5月11日にニューヨークのクリスティーズで競売にかけられ、約1億7900万ドル(約215億円)で落札された。(続きを読む)
8位:赤いヌード
作者:アメデオ・モディリアーニ
価格:1億7000万ドル
《赤いヌード》は1917年にアメディオ・モディリアーニよって制作された油彩作品。モディリアーニの代表作で最もよく複製され、また展示されている作品の1つ。2015年11月9日のニューヨーク・クリスティーズで約1億7000万ドルで落札され、これまでのモディリアーニ作品では最高価格を記録した。購入者は中国の実業家である刘益谦(Liu Yiqian)。(続きを読む)
9位:ナンバー5(1948)
作者:ジャクソン・ポロック
価格:1億6400万ドル
10位:マスターピース
作者:ロイ・リキテンスタイン
価格:1億6500万
《マスターピース》は1962年にロイ・リキテンスタインによって制作された作品。ベンデイ・ドット技法やフキダシが使われている。その後のリヒテンシュタインの成功を予言した物語的内容で知られている。2017年にアメリカのコレクターでMoMA PS1董事長であるアグネス・ガンドが、1億6500万ドルで著名コレクターのスティーブン・コーエンに個人間取引で売却。(続きを読む)
11位:女性 3
作者:ウィレム・デ・クーニング
価格:1億6100万ドル
《女性 3》は1953年にウィレム・デ・クーニングによって制作された油彩作品。デ・クーニングの1951年から1953年に制作された女性を主題としたシリーズ6作品の1つ。2006年11月に、デビッド・グリフィンがスティーブン・A・コーヘンに1億3750万ドルで売り払った。(続きを読む)
12位:アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I
作者:グスタフ・クリムト
価格:1億6000万ドル
《アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I》は1907年にグスタフ・クリムトによって制作された油彩作品。金が多用されている。クリムトによるブロッホ=バウアーの全身像は二作存在するが、これは最初の作品で、クリムトの「黄金時代」後期における最も完成度の高い作品である。2006年6月に156億円でエスティ・ローダー社社長(当時)のロナルド・ローダーに売却され、現在はニューヨークのノイエ・ギャラリーが所蔵している。(続きを読む)
13位:夢
作者:パブロ・ピカソ
価格:1億5000万ドル
「夢」は1932年にパブロ・ピカソによって制作された油彩作品。130×97cm。当時のピカソは50歳。描かれている女性は22歳の愛人マリー・テレーズ・ウォルター。1932年1月24日の午後のひとときを描いたものである。シュルレアリスムと初期のフォーヴィスムが融合した作風。(続きを読む)
14位:医師ガシェの肖像
作者:フィンセント・ファン・ゴッホ
価格:1億5000万ドル
医師ガシェの肖像》は1890年にフィンセント・ファン・ゴッホによって制作された油彩作品。ゴッホ死ぬ前の数ヶ月間、世話をしていたポール・ガシェ医師を描いたものである。1990年5月15日に最初のバージョンはニューヨークのクリスティーズ・オークションで8250万ドルで落札された。(続きを読む)