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世界のアリスのイラストレーター

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世界のアリスのイラストレーション

テニエル以外の『不思議の国のアリス』


アーサー・ラッカムによるアリスのイラストレーション
アーサー・ラッカムによるアリスのイラストレーション

概要


「世界のアリスイラストレーター」は、『不思議の国のアリス』や『鏡の国のアリス』のイラストレーションを描いた絵描きたちのこと。著名人だけでも70人以上いる。ここではイギリスの主要イラストレーターを紹介するが、他の国のイラストレーターも含まれている。

 

『不思議の国のアリス』は1865年に初めて出版されたが、そのときにイラストレーションをしたのはジョン・テニエルだった。

 

1890年には『子供部屋のアリス』が出版される。挿絵は原著に使われたジョン・テニエルの白黒の挿絵から20の場面を選び、テニエル自身が彩色を施した。また、表紙絵はテニエルではなく、キャロルの友人のE.ゲルトルード・トムスンが手がけた。

 

また、1890年代にはイギリスの絵本作家ビアトリクス・ポターによるアリスのイラストレーションが描かれている。彼女は6つのイラストレーションを制作したが、1つは本の中に含まれなかった。

挿絵の歴史


著作権有効期間


アメリカでは1891年まで、出版社は海外の著作権の制約を受けず、内容をコピーして販売することができた。しかし、1891年からイギリスの出版社や著者と契約をしなければならなくなった。その結果、いくつかアメリカの出版社はテニエルのイラストレーションとアリスの本の特許を取得して出版することになった。

 

イギリスでは1907年まで、マクシミリアン社がイギリスとその植民地で『不思議の国のアリス』の著作権を独占権を得ていた。1907年までに少なくとも4人の挿絵画家が『アリス』に挿絵をつけている。

 

ブランチ・マクメイナスは1899年に初めて、ルイス・キャロル原作のままテニエルとは異なる『不思議の国のアリス』新しいイラストレーションを描いた。ペーター・ニューエルは、1901年にテニエルとは異なる写実的で表情豊かなキャラクターを描いている。

ブランチ・マクメイナスのアリス
ブランチ・マクメイナスのアリス
ペーター・ニューエルのアリス
ペーター・ニューエルのアリス

著作権消滅後(1907年〜)


1907年に著作権がきれると、世界中の多くの出版社がテニエルと異なる新しいイラストレーションでアリスの本を出版するようになった。著作権消失後2年間で、約20もの『不思議の国のアリス』が出版された。(なお『鏡の国のアリス』は1948年まで著作権が切れなかった)。

 

特に人気が高かったのは、1907年に出版された、アーサー・ラッカムのものとチャールズ・ロビンソンのアリスだった。

アーサー・ラッカムのアリス(1907年)
アーサー・ラッカムのアリス(1907年)
チャールズ・ロビンソンのアリス(1907年)
チャールズ・ロビンソンのアリス(1907年)

続く。



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