奴隷労働 / Slave Labour
2012年ロンドン・オリンピックへの抗議
概要
作者 | バンクシー |
制作年 | 2012年 |
大きさ | 122 cm ×152 cm |
メディア | 壁画。グラフィティ |
『奴隷労働』は2012年にバンクシーによって制作されたグラフィティ作品。122 cm ×152 cm。2012年5月、ロンドンのウッドグリーンにある1ポンドショップ「パウンドランド」脇の壁に描かれたものである。
ユニオンジャックの模様が描かれた万国旗をミシンで縫っている子どもの絵である。この作品は2012年のロンドン・オリンピック記念品やダイヤモンド・ジュビリーを製造するために労働作者する人たちへの抗議的な意味が含まれている。
2013年2月、作品は除去されアメリカ、マイアミで開催されたアート・オークションで競売にかけられた。ウッド・グリーンの住民の要請でアメリカでの売却はとりけされ、イギリスで売買されることになり、ロンドン、コヴェント・ガーデンのオークションでで120万ドルで売買された。
作品の除去と販売
作品が描かれた建物から物理的に壁の一部が取り除かれたことについては論争がある。建物の所有者は、作品が合法的もしくは違法に売却、取り外されたのかどうかコメントしていない。
2013年2月にグラフィティが取り外されたあと、ウェブサイトでの販売が記載されたあと、マイアミのファイン・アート・オークション・マイアミ(FAAM)で50万ドルで販売された。オークション・ハウスは、作品は有名コレクターがとの間で正当な取引でを通じて手に入れたものであることを主張している。
ウッド・グリーンの住民はこの作品は自分たちにプレゼントされたものであると思っていたため、作品がオークションで販売さていることに激怒し、また資本主義の名の下の搾取を訴えたバンクシーの意向と矛盾していると訴えた。
作品の取得手続きは正当であったという主張もかかわらず、FAAMのディレクターのフレデリック・サウトはすでに3つの入札が行われたオークションを停止させることにした。
その後、作品を取り外された報復としてバンクシーは近くの壁に、バンクシーの象徴である「Why?」という言葉を手にしたネズミの絵が描かれた。その後、このネズミの絵は除去されたが、バンクシーの代理人によれば、このネズミの絵はバンクシーが描いたものではないと話している。
ウッド・グリーンの住民の抗議で作品はイギリスに返還され、ロンドン映像美術館の地下で開催されたオークションで、バンクシーの取扱ギャラリーであるバンクローバーによって110万で売られた。