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【画家】篠原愛「現代幻想少女画家】

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篠原愛 / Ai Shinohara

少女の内面世界を美しく異形に表現する


※1:篠原愛「森の中」(2016年)
※1:篠原愛「森の中」(2016年)

概要


生年月日 1984年
出身地 鹿児島県
国籍 日本
表現媒体 絵画、イラストレーション、漫画
公式サイト http://www.aishinohara.com/

篠原愛は日本の画家。1984年鹿児島生まれ。多摩美術大学油彩学科卒業。以後、隔年ごとに個展を開催。国内だけでなくニューヨークなど海外でも個展を開催している。

 

花や金魚などの可愛らしいものに加え、血や臓物など本能を刺激するモチーフに囲まれた女の子たちを描き、少女の内面世界が絵の中で混ざり合った美しい異形を生みだしている。

 

また最近は、映画監督園子温の最新作「アンチポルノ」のポスターに篠原の絵画が使われていることで注目集めている。

※2:篠原愛「ゆりかごから墓場まで」(2011年)
※2:篠原愛「ゆりかごから墓場まで」(2011年)

書籍・画集


篠原愛画集「Sanctuary」
篠原愛画集「Sanctuary」

略歴


若齢期


篠原が絵を描き初めたのは4歳の頃。家にあったジブリやドラえもんの本の模写をしていたという。

 

小学生になると漫画の方に関心を移す。2年生のときに奄美大島から鹿児島本土へ移ると、奄美大島では放送されなかったアニメが視聴できるようになり、アニメにも興味を持ち始める。当時流行っていたセーラームーンの絵を学校のノートにびっしり描いていたという。

 

なお、男だらけの家庭に育ったこともあり、兄が拾ってくる少年誌を読んで過ごすことが多かったという。漫画家では大友克洋から大きな影響を受けていいる。ほかに「新世紀エヴァンゲリオン」にも影響を受けている。

 

中学生の頃から漫画家になろうと思っていたため美術系の高校へ進学する。在学中からいろんな出版社に漫画を描いては投稿するが、鳴かず飛ばずで全く入選することはなかった。代わりに『コミッカーズ』などのイラスト雑誌に投稿すると、毎回掲載されるようになり「自分はストーリー漫画を描くより、一枚絵を描く方が向いているのではないか」思うようになる。

 

高校2年生のときに鹿児島県の高校美術展に出品すると、通年、3年生が大賞を受賞してきたなか、篠原が受賞する。50号の静物画の油絵だった。ストーリー漫画の才能がなく落ち込んでいた時期だったため、自分は油絵しかないと決心したという。

 

ただ、ストーリーが嫌いではなく漫画という形式での表現が苦手なだけで、物語を作って一枚絵で表現する古典絵画のような「物語芸術」の要素はあるという。(なお近代美術は本来は物語的芸術の否定である。)

 

多摩美術大学へ進学。わざわざ東京の美術大学を選択したのは、絵描きや絵の仕事に就きたい以上に、田舎にいたときに疎外感を感じ、また東京への憧れがあったため。「とにかく家を出たい、この田舎の鬱屈した狭い場所から出たい。遠方の有名大学に合格すれば、親も了承してくれるだろう」とインタビューで話している。

 

2006年大学4年生のときに村上隆が主催する「GEISAI #10」に参加。背中に朝顔が咲いている女の子の絵を出品。プロダクションIG賞と六本木ヒルズアート&デザインストア賞を受賞し、また作品を完売する。絵を売る事自体にまだ慣れていなかったため、時給と材料費を計算して値段を付けていた。(続く)



■参考文献

・エンジン!6号

 

■画像引用

http://shinoharaai.blogspot.com/


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