愛は空中に / Love is in the Air
ベツレヘムに描かれた初期代表作品
概要
作者 | バンクシー |
制作年 | 2003年 |
場所 | ベツレヘム、アッシュ・サロン・ストリート |
《愛は空中に》は2003年にバンクシーによって制作されたステンシル作品。パレスチナのヨルダン川西岸地区南部の県ベツレヘムのアッシュ・サロン・ストリート沿いの建物に描かれている。《花投げ》と呼ばれることもある。ベツレヘムはムスリムが多数派だが、パレスチナにおける最大級のキリスト教コミュニティーも存在する場所である。
バンクシーは活動初期から現在にいたるまでパレスチナ問題に焦点を当てた作品を多数制作している。本作品はパレスチナ問題を基盤にした初期作品の1つである。2005年に発売されたバンクシーの公式作品集『Wall and Peace』の表紙にもなっている。
おもに抗議者・プロテストの象徴としてバンクシーは描いており「仮面の脅迫犯」と呼ばれることもある。ただし、男が手に持っているのは火炎瓶ではなく色とりどりの花束である。
これはプロテストたちが兵士が手に持つ銃身に小さな花を詰め込んだ1967年のアメリカの写真家バーナー・ボストンの写真『フラワー・パワー』から影響を受け、バンクシーが独自に改良したものと思われる。
これはバンクシーがパレスチナ人側の権利を支持して実行した多くの作品の1つであり、彼の主張は論争を巻き起こし続けている。
《愛は空中に》は描かれた、同年、500枚限定で赤い背景のプリント版が販売されている。
■参考文献
・https://www.artsy.net/article/artsy-editorial-6-iconic-works-banksy、2019年9月7日