ステンシル・グラフィティ / Stencil graffiti
型紙を使って素早く作成するグラフィティ
概要
ステンシル・グラフィティとは、紙、厚紙、その他のメディウムで作られたステンシル型紙を使って素早く複写可能な絵やテキストを作成するグラフィティ手法の一種である。
ステンシル全体を塗り潰すことで、その下にある表面にイメージを形成させることができる。複数のステンシルをレイヤーのように使うことで色の数を増やしたり、奥行きが出るよな錯覚を形成させることもできる。
ステンシルを使う芸術家の多くは動機がある。大部分のアーティストにとっては作品を宣伝して認めてもらうために利用しているが、政治的メッセージを訴えるのに簡単方法として利用するものもいる。
ステンシル・グラフィティは、型紙がある限り均質な作品が制作でき、また、ほかの従来のタギング手法に比べると芸術家にとって非常に素早く複雑な作品を簡単に複製できる点がメリットとされている。
歴史
ステンシル・グラフィティは1960年代に始まった。フランス人アーティスト、アーネスト・ピグノン・アーネストの原爆犠牲者のステンシルのシルエットが、1966年にフランス南部でスプレー塗装された。
ブレック・ル・ラットの最初のスプレーによるステンシル・グラフィティは、1981年にパリで発見されている。彼はニューヨークのグラフィティ・アーティストから影響を受けているが、自作のものを作りたかったという。
オーストラリアの写真家レニー・エリスは、1985年に出版した『The All New Australia Graffiti』で、シドニーやメルボルンに現れた初期ステンシル・アートのいくつか記録している。
本では、アメリカの写真家チャールズ・ゲートウッドがエリスに手紙で最近ニューヨークに現れはじめたステンシル・グラフィティの写真を送ったことが記述されている。
■参考文献
・https://en.wikipedia.org/wiki/Stencil_graffiti、2020年1月25日