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【作品解説】レオナルド・ダ・ヴィンチ「イエス・キリストのチョーク画」

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イエス・キリストのチョーク画 / Chalk Sketch of Jesus Christ

真のサルバトール・ムンディ


レオナルド・ダ・ヴィンチ《イエス・キリストのチョーク画》
レオナルド・ダ・ヴィンチ《イエス・キリストのチョーク画》

概要


作者 レオナルド・ダ・ヴィンチ
制作年 不明
メディウム 紙、赤いチョーク
サイズ 不明
コレクション 個人蔵

《イエス・キリストのチョーク画》は、レオナルド・ダ・ヴィンチによるものと思われるドローイング作品。現在、調査中。何年も前から個人が所有していたレオナルド・ダ・ヴィンチのドローイング作品を別のコレクターが見つけたとイタリアの新聞「ラ・スタンパ」が報じた。

 

ユネスコのフィレンツェ部門と協力関係にある学者アナリサ・ディ・マリアによれば、レッコ在住のコレクターが発見したイエス像のドローイング作品はレオナルド・ダ・ヴィンチ・の作品であるという。

 

ディ・マリアはラ・スタンパ社に対し、この作品は「レオナルドのドローイングのすべてを思い出させる:これは彼の言語であり、はっきり話している」と話した。

 

彼女はこの作品が「サルバトール・ムンディの真の姿」であるとし、また一方で、2017年にクリスティーズで4億5530万ドルで落札された《サルバトール・ムンディ》は、このドローイングのイエスの絵と大きく異なるため、ダ・ヴィンチ作の可能性は低いと考えていると話した。

 

真作である根拠として、まず姿勢がレオナルドの典型であることだという。レオナルドは通常、正面からではなく斜めの角度(この斜めのポーズをイタリア語ではtre quartiと呼ぶ)から鑑賞者と向き合うよう描くという。また、ドローイングの「ダイナミズムと動きの感覚」もレオナルドの典型であると述べた。

 

ほかに、あごやひげや目もレオナルドの自画像と実質的に同じであると彼女は主張している。赤いチョークを使っているのもレオナルドが頻繁に使用していた道具として根拠となるという。

 

このドローイング作品は、長年個人が所有していた作品を見つけたあるコレクターが、真贋を求めてディ・マリアに問い合わせたものだという。

 

ディ・マリアは現在、大規模な報告書を作成中であり、制作年代はまだ特定されていない。

 

なお、すべての専門家がディ・マリアの主張に同意しているわけではない。レオナルドについて多くの著作を残している美術史家のマーティン・ケンプ氏は、作品を制作するために使用された方法が画家のものと一致しているかどうかを確認するために、自身が作品を調べる必要があると述べている。レオナルドはすべて左利きで描いているので、左利きで描かれたものがどうか調べる必要があるという。なお、赤いチョークの使用は重要である可能性があると認めた。




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