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【完全解説】ジョセフ・クレパン「未来を預言する霊媒画家」

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ジョゼフ・クレパン / Joseph Crepin

未来を預言する霊媒画家


『dessin n°8』(1939年)
『dessin n°8』(1939年)

概要


ジョゼフ・クレパン(1875年~1948年)は、フランスのトタン屋根職人。民間医療施術者。アール・ブリュット画家。


クレパンは一種の民間療法の施術者で、段ボール紙をハート型に切り抜いて、これを病人の患部にのせることで治療をしていたという。

 

しかし、当然ながら医療法にひっかかることになり、その筋の追求を受ける。ただ彼は施術の代金を受け取ることなく、妙な薬を調合するわけでもなかったので、当局からは大目に見られた。

 

クレパンの描く絵は、左右対称シンメトリーの奇怪な偶像、あるいはインドやエジプト風の寺院の絵である。絵は63歳から描き始めたという。

 

1938年のある晩、楽譜を写していると、彼の手が五線紙のあいだの音符を書くことをやめ、ひとりでに手が動き出して、自分でもよくわからない不思議な幾何学的な図形を描き始めたという。

 

翌年、数冊のノートが寺院や壺や彫刻や星のドローイングで埋め尽くされたとき、クレパンはお告げを受けた。

 

「お前が300枚目の絵を描き上げたら、戦争が終わるだろう」というのである。

 

クレパンは、霊的で芸術的な力が引き出されると信じながらお告げに従いこの仕事に専念した。事実、1945年5月7日、ドイツが降伏したその日が彼が300枚目の絵に署名をした日であった。

 

さらにその後、同じお告げの声が「45枚のシリーズを描きあげた日に、お前の仕事と運命が完成されるだろう」と語った。

 

クレパンは、1947年10月に第二のシリーズにとりかかった。そして、1948年、彼の死の数日前に43点が完成されたところでクレパンは死んだ。

『Composition n°151』(1941年)
『Composition n°151』(1941年)
『Composition n°6』(1938年)
『Composition n°6』(1938年)
『Dessin n°8』(1939年)
『Dessin n°8』(1939年)
『Sans titre』(1941年)
『Sans titre』(1941年)
『Sans titre』(1938年)
『Sans titre』(1938年)
『Sans titre』(1939年)
『Sans titre』(1939年)

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