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クリムトとウィーン黄金時代の女性たち 1900-1918

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クリムトとウィーン黄金時代の女性たち 1900-1918


『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ』(1907年)
『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ』(1907年)

2016年9月22日から、アメリカ・ニューヨークにあるヌイ・ギャラリーで『クリムトとウィーン黄金時代の女性たち 1900-1918』展が開催される。衰退途上にあった世紀末ウィーン社会を体現化した女性たちの官能的なポートレイトに焦点を当てた展覧会だ。展覧会を企画したのはクリムト研究家で著名なトバイアス・G・ナーラー。開催期間は2017年1月16日まで。

 

本展では世界中の公的機関やプライベートコレクションから集めたクリムトの12点の絵画、40点のドローイング、50点の装飾芸術、クリムトのヴィンテージ写真が展示される。展示の目玉となるのは、クリムトの代表作で最もよく美術書などで引用される『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ』(1907年)や『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅱ』だ。アデーレ・ブロッホ=バウアーはクリムトの重要なパトロンであり、唯一、クリムトが二度全身像を描いた女性だ。

『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅱ』(1912年)
『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅱ』(1912年)

ほかに注目したい作品は『メーダ・プリマヴェージの肖像』で、描かれているのはクリムトやウィーン幻想派の大型パトロンだったオーストリアの実業家で銀行家のオットー・プリマヴェージの9歳の娘。クリムトは本作を描く前に、彼女の異なるポーズや背景に関する膨大な数の予備スケッチを行っている。また彼女のポートレイトの場合、ほかの女性ポートレイトと比べて装飾模様が少なく、輪郭線を中心に質素に描かれているのが特徴だ。ちなみにオットーの妻であり、メーダの母にあたるオージニアの肖像も描いており、これは豊田市美術館が所蔵している。

『メーダ・プリマヴェージの肖像』(1912年)
『メーダ・プリマヴェージの肖像』(1912年)

今回の展覧会で展示される作品はクリムトのポートレイトシリーズの全範囲(1899〜1917年)をカバーするもので、また初期のラファエル前派や象徴主義に影響を受けた絵画スタイルから、後期のフォーヴィスム的な表現ののものまでクリムトの美術スタイルの変遷を一望することもできる。

 

詳細は公式サイトを確認しよう。


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